ATCONFIG(8) — NEWS-OS Programmer’s Manual
名称
atconfig − AppleTalk ネットワークを設定する
形式
atconfig interface [ up | down ] [ zone zone_name ]
atconfig macip [ up | down ]
解説
atconfig コマンドは、 AppleTalk ネットワークを設定します。 また、現在の AppleTalk のインターフェイスの状況を 表示します。
このコマンドの1番目の形式では、interface を指定しなければ なりません。現在有効なインターフェイス名は、Ethernet インターフェース (en0、en1、en2、...) および LocalTalk を装備した機種で は lt0 です。 ただし、一度に一つのインターフェイスしか指定できません。 また、2番目の形式により MacIP を設定することもできます。
NEWS では、EtherTalk に関しては Phase II のみをサポートしています。
NEWS を AppleTalk の Seed ルータ として用いる場合と MacIP を用いる 場合には、ファイル /etc/atrouter.conf が必要になります。 それ以外の場合には、このファイルは削除してください。 また、ルータになる場合には、 少なくとも2つのネットワークインターフェースが AppleTalk で 使用可能になることが必要です。 また、MacIP はルータであるかどうかに関わらず動作可能になります。
オプションの意味は以下の通りです。
up | down
指定されたインターフェース (MacIP) を up (使用可能) あるいは down (使用禁止) にします。
zone zone_name
指定されたインターフェースのゾーンを指定します。
オプションを指定せずに、インターフェース名だけ指定したときには、 そのインターフェースに付いているアドレスが表示されます。
例
現在の en0 に付いたアドレスを表示する場合: % atconfig en0
Network Number ..................... 10 (0xa)
Node ID ............................ 228 (0xe4) 実際に AppleTalk インターフェースとして使用する場合: # atconfig en0 up en0 を AppleTalk インターフェースとして起動します。 このときにネットワーク番号とノード番号は自動的に割り振られます。 en0 を AppleTalk インターフェースとしてゾーン名を news1 として起動 する場合: # atconfig en0 up zone news1
AppleTalk ルータ
NEWS を AppleTalk の Seed ルータとして使用する場合には、 ファイル /etc/atrouter.conf を必ず設定してください。 atrouter.conf の書式は、以下のとおりです。 <interface_name>:<net_range>:<zone_name><,zone_name>.. “−”、“,”、“:”、“#” は、 “\\*(rq でクォートできます。 また、<interface_name> 及び <net_range> の中での空白は無視しますが、 <zone_name> のリストでの空白は、ゾーン名の一部となります。 また、zone オプションで指定されない場合には、 <zone_name> の最初のものが、default zone となります。 例えば、 en0:10−20:news1,news2,news3
en1:40−40:news4
lt0:50:LocalTalk 上記の場合には、en0 側をネットワークレンジ 10 から 20 、 ゾーンを news1、news2、news3 とし、default zone は、 news1 です。 同様に en1 側は、ネットワークレンジ 40 から 40、 ゾーンを news4 とします。 LocalTalk はレンジではなく一つのネットワーク番号を指定します。また、ゾー ンも一つしか指定できません。ですから、lt0 にはネットワーク番号 50 とゾー ン名 LocalTalk を設定します。
以上の設定をした後に以下のコマンドを実行します。 # atconfig en0 up zone news1
# atconfig en1 up
# atconfig lt0 up それぞれのインターフェースが up し、AppleTalk のルータとして動作します。 また、この NEWS は zone news1 に属します。
NEWS を Non Seed ルータ として設定する場合には、 /etc/atrouter.conf は必要ありません。 以下のコマンドを実行すると、それぞれのインターフェイスが up し、 AppleTalk のルータとして動作します。 # atconfig en0 up
# atconfig en1 up
# atconfig lt0 up
MacIP
MacIP とは AppleTalk ネットワーク上に IP パケットを流す方法のことをいいます。 MacIP を使うことにより、LocalTalk しか持たない Macintosh 上で telnet など IP を使用するアプリケーションを動かすことが出来ます。 AppleTalk と IP の間のゲートウェイを MacIP ゲートウェイと呼びます。それに対し Macintosh のことを MacIP クライアントと呼びます。 なお、MacIP を使用するためには、Macintosh 側に MacTCP のような アプリケーションが必要です。
MacIP の設定は次の書式で /etc/atrouter.conf に記述します。 macip: <ifaddr>:<netmask>:
<dynamic start>-<dynamic end>:
<static start>-<static end>:
<DNS address>: <domain>:
<NBP proxy arp>:<DDP glean> <ifaddr> と <netmask> は仮想的なネットワークインターフェース at0 に割り当て る IP アドレスです。 NEWS の場合には、一つのサブネットを at0 に割り当て そのサブネットの中から IP アドレスを割り振る方式を取ります。 <dynamic start>-<dynamic end> は Dynamic Address として利用できる IP アドレ スの範囲で、省略可能です。 なお IP アドレスの範囲は、at0 と同じサブネットになければなりません。 <static start>-<static end> は Static Address として利用できる IP アドレス の範囲で、省略可能です。 通常は、Static Address を利用できる MacIP クライアントは MacIP ゲートウェ イと同一ゾーン内になければいけません。ただし、<DDP glean> オプションを 使用することにより異なるゾーンからも使用可能です。 なお IP アドレスの範囲は、at0 と同じサブネットになければなりません。 <DNS address> はドメインネームサーバーのアドレスです。<domain> は問い合 わせの時のデフォルトのドメイン名です。これらは省略できます。 ただし、これはクライアントによっては使用されない場合もあります。 <NBP proxy arp> はサブネットをサポートしていないような MacIP クライアント を使用する場合にはこのオプションを使用します。on または off を指定します。 通常は off にしておきます。 <DDP glean> は MacIP ゲートウェイを通過するパケットの中の IP アドレスが Dynamic Address または Static Address の一つであり、それと AppleTalk アドレ スの組が内部テーブルにない場合をそれを追加します。Static Address を使う MacIP クライアントが MacIP ゲートウェイと異なるゾーンに存在する場合に はこれを on にしなければいけません。また、MacIP ゲートウェイが reboot され た時などに有用です。on または off を指定します。 MacIP ゲートウェイが立ち上がった場合には、IPGATEWAY と IPADDRESS のタイプを 持つ2つのエンティティが、default zone に登録されます。 なお、MacIP ゲートウェイは、一つのゾーンに一つしか立ち上がりません。 IP アドレスはホスト名、ドット表記 (130.0.0.1 など) どちらでもかまいません が、ドット表記で書くことをお勧めします。また、ネットマスクとして16進表 記 (0xffffff00) を使うこともできます。 また、IP を gated/routed などを用いてダイナミックルーティングしている 場合には、’at0’ に対するルーティングを設定しなおす必要があります。 例えば、gated/routed などを一度終了させて、起動し直すなどが必要 かも知れません。 以上の設定をした後、MacIP を動作させるには次のコマンドを実行します。
# atconfig macip up
MacIP を使わなくなったり、設定変更するために MacIP を停止するには次のコマ ンドを実行します。
# atconfig macip down
MacIP の設定を確認するには次のコマンドを実行します。
# atconfig macip
注意事項
AppleTalk には、Seed ルータと呼ばれる概念があります。 これは、いくつかのセグメントがルータを介して接続されている 場合に、あるルータが他のルータに対して 立ち上がり時に様々な情報を与える役割をします。(情報を Seed する)
この機能により AppleTalk ネットワーク上の全てのルータを設定する必要が なくなります。少なくとも一つのルータを Seed ルータとして 設定すればよいわけです。 このように最初に情報を与えるルータを “Seed” ルータ、 それ以外のものを、“Non-Seed” ルータと呼びます。 また、ネットワーク上に Seed ルータが一つ以上有ってはいけない というわけではありません。 ただし、この場合には (Seed ルータを 2 つ以上設定する) 、お互いの設定に 矛盾がないように設定しなければなりません。
NEWS は、Seed ルータでも Non-Seed ルータとしてでもどちらにもなることが できます。
NEWS が、Non-Seed ルータの場合には、上記で述べた /etc/atrouter.conf の 設定は必要ありません。
NEWS を Seed ルータとして使用する場合には、 かならず /etc/atrouter.conf を設定してください。
いずれの場合でも立ち上がった後は、NEWS は他のルータと情報を交換し動作します。
バグ
ネットワーク上に、他にルータがない場合に、NEWS を Non Seed ルータとして (/etc/atrouter.conf を設定せずに) 立ち上げることはできません。
atconfig の出すメッセージの意味が判りにくいことがあります。 また、メッセージが出力された場合でも、インターフェースが 立ち上がっている場合があります。
ルータとして使用した場合には、最初に上げた (up した) ネットワークインターフェイスは、一番最後に落とし (down) てください。 すなわち、 # atconfig en0 up
# atconfig en1 up とした場合には、 # atconfig en1 down
# atconfig en0 down としてください。他のインターフェースが立ち上がっている場合には、 最初に立ち上がったインターフェースは、最後まで落ちません。
atconfig をつかって Ethernet インターフェイス (en) を初期化 (up) すると、 Ethernet インターフェイスが使用可能になります。 そのため IP などの設定をしておいて、Ethernet を故意に down させている場合に atconfig によって IP が使用可能になる場合があります。
atconfig を用いて Ethernet インターフェイスを down させた場合には、 AppleTalk のみが使用不可能になり、Ethernet そのものは使用できます。 ただし、ifconfig を用いて Ethernet をダウンした場合には、 Ethernet そのものが使用できなくなるため AppleTalk も同時に使用不能となります。
NEWS をルータとして使わない場合、すなわちインターフェイスを AppleTalk 用に 一つしか使用しない場合に、 /etc/atrouter.conf が存在すると atconfig が混乱することがあります。 その場合には、 /etc/atrouter.conf を削除してください。
/dev/appletalk/lap/ethertalk0 という ディレクトリの下に .atnode と .zonename という 二つのファイルが出来ます。 (en0 には ethertalk0 が、 en1 には ethertalk1 が対応しています) これらのファイルには、現在のノード番号とゾーン名が書いてあります。 atconfig は、このファイルを参照して設定する場合があります。 ネットワークに大きな変更などがあった場合で、atconfig がうまく上がらない ときは、上記の二つのファイルを削除してから 再度 atconfig を実行してください。
NEWS を AppleTalk ルータとして動作させるためには、少なくとも 2つのインターフェイスが AppleTalk として使用可能でなければなりません。
MacIP を使用する際には、default zone に IPGATEWAY と IPADDRESS のタイプを 持つエンティティが登録されます。 これを、他のゾーンに割り振ることはできません。
MacIP の IP アドレスを割り付ける方法は、一つのサブネットを作って その中から割り振る以外にありません。
他のネットワークインターフェイスについている アドレスを共有することはできません。
MacIP を up したときに同時に ’at0’ を使用可能にします。 そのときに IP をダイナミックルーティングしていると ’at0’ に 対するルーティングを動的に加える手段がありません。
関連事項
atnetstat(1), atlookup(1), ifconfig(8)
NEWS-OSRelease 4.2.1R